手彫り印鑑の岡本印房

似たもの同士の二人がいるお店

皆様始めまして、岡本 尚山の妻です。
岡本がお店にいないときは私が皆様のお相手を勤めさせていただきます。私と彼はよく『似たもの同士』と言われることがありますが私としては『こんなに異型なのでとんでも無い！』という感じです。

私、森を見る人。彼、木を見る人。
私、妄想で遊ぶ人。彼、現実を探す人。
私、点検停車。彼、見切り発車
と、挙げればきりが無ありません･･･

上手くかみ合えばよいが下手をすれば噛み付き合いになり、 ともすれば船頭二人になりがちな組合せであるはずなのに、舟を沈めないでこれたのは、同類同士の居心地のよさは無いものの異属好意と言うべきか相違を認め合ってきたからではないかと思います。 似ているとするならば、それはマイペース的な雰囲気ではないかでしょうか。己のスタイルに忠実である事にかけては二人とも頑固ですから。

確実にリピートのお客様は増えています

お互いの相違は接客販売にも如実にも表れます。
私の場合は、お客様の要望を出来るだけ満たし納得いくようにと、一緒に結論を探すことに腐心する傾向があるのですが、 彼の場合は、プロである己の薦めたいものをストレートに提案します。

主張のはっきりしたお客様の立場ならかなりストレスなのではないかと心配になるりますが、本人いわく『買った後で絶対後悔しないから大丈夫』だそうです。 そう言いきれるのは、やはり彫っている本人の自信だと思います。遅ればせながらそこのところがやっと理解出来るようにりました。

とはいえ、本人が思っているほど彼が商売上手とは思えないし、上手くなって欲しいとも私は思ってません。

私自身はといえば、販売という仕事には全く不向きな性格と自覚していて、 しかも「絶対に商売慣れしないこと」を信条とし、不向きなりの方法もある筈と自分流を貫いている不逞の輩です。
商品販売を最優先事項にするならば、もっと違った営業展開をしてきたと思います。 この点においては素直に彼に申し訳なく思ってはいますが、大切にしたい優先順位に間違いはなかったと感じています。
営業のプロからすれば問題点多々で不思議でしょうね。
しかし確実にリピートのお客様は増えています。これは彼の仕事の魅力の賜だと思います。